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New Sky 6月号 子どもたちの将来を左右する「読解力」 アンさんこくキッズ

2019年 5月 20日

小学生のお母さんから「うちの子、計算はできるんですけど、文章題ができないんですよ」という相談が多くあります。あまりにも多くて、子どもはそういうものだと勘違いしそうになりますが、もちろん文章題が得意な子はいます。

 

では、得意な子と苦手な子では何が違うのでしょうか。「うちの子、本を読まないから。」ということもよく耳にしますが、実は読書と文章題を読み解く力はまったく別物です。

「読書」は、自分なりに自由に読んで構いません。ところが「文章題」というのは仕事のように正確に情報を読み解かなければいけません。一字一句読み落としてはいけないのです。ここに大きな違いがあります。

 

少し前にYahoo!で「教科書が読めてない子がたくさんいる」という記事を目にしました。文章を読んでいるようで、実はちゃんと読んでいない。キーワードをポンポンポンと拾っているだけとのことでした。これは、普段の小学生の指導でもよくあることで、保護者の方も「ちゃんと問題を読みなさい」と子どもに注意した経験があるのではないでしょうか。

これだけであれば紹介するほどの大した記事ではないのですが、実はこの教科書を読めていない人は、進学校の高校生やいわゆる難関大学といわれる大学の学生にもある程度いるのだそうです。記事によると、『…のうち』とか『…の時』『…以外』といった機能語が正確に読めていない。実は、それはAIの読み方に近いそうです。 将棋や囲碁のトップ棋士に勝つなど、その凄さばかりが伝えられるAIですが、機能語の読み取りが苦手という文章を読解するうえでかなりの弱点を持っているようです。

試しに、お手持ちのスマートフォンに次のように聞いてみてください。「この近くの、イタリア料理の店を教えて」すると、画面にはイタリアンのレストランのリストが並ぶはずです。

続いて、このように聞いてみてください。「この近くの、イタリア料理以外の店を教えて」すると、画面にはやはりイタリアンの店がずらり。これは、AIが『……以外の』の意味を分かっていないからだそうです。

 

AIが進化し、従来の仕事の中にはロボットに取って代わられるものが出てきます。その中で「読める」かどうかということが、人生を大きく左右することになるでしょう。教科書が読めないような子どもは、運転免許の試験も学科で何回も落ちてしまったり、通信教育で資格も取れなかったり…。『ぼくはサッカー選手になりたい』というのはいいけれど、読解力が高い人は、選手をやめた後にもいろんな選択肢があります。読めるか読めないかが格差を生み、読めることは自分の夢の実現に役立ちます。

 

最初に書いたお母さんからの相談ですが、小学校4年生あたりからだんだん多くなってきます。算数って、実は4年生からグンと難しくなるんです。ここでつまずく子は、実際には小2の内容を落としていることが多いです。計算は簡単なのですが、小2では「かけ算」が出てくることで文章題の質がグンと上がり、また「ある数」を求めるという問題も出てきます。

ですので、小1・2のうちからAI読みにならないよう、一字一句読むという練習をする必要があります。例えば、自転車と一輪車では同じ「乗る」でも集中力が違うように、読書のときより文章題を読むときにはずっと集中力が必要になります。


私たち「アンさんこくキッズ」では算数・国語ともに文章題に力を入れています。文章題を十分にトレーニングすることができるテキストはもちろんのこと、先生が一から教え込むのではなく、子どもたちが問題文をていねいに読んで、まずは自分で気づけるように注意して指導に当たっています。子どもたちの将来を左右する「読解力」、低学年のうちからぜひ、しっかりと身につけていただきたいと思います。

「アンさんこくキッズ」では随時、体験授業も受け付けております。教室の講師、または本部までお気軽にお声かけください。お子様の人生を変えます!


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